本記事はに更新しました。
「骨盤底筋トレーニングを始めてみたいけれど、どこから始めればよいの?」と感じている40代・50代の女性に向けて、ケーゲル体操について詳しく紹介します。
自宅で始められる基本的な方法から、寝ながら・座ったまま行う姿勢、回数の目安、続けるコツ、EMS機器「MYTREX AQUA QUTTO」を使ったケアまで解説します。
1. ケーゲル体操の効果と必要性

ケーゲル体操はなぜ40代・50代におすすめ?
ケーゲル体操は、骨盤底筋を意識して締めたり緩めたりするトレーニングです。骨盤底筋は、骨盤の底で膀胱・子宮・直腸などを下から支え、尿や便を保つ働きにも関わっています。
骨盤底筋の状態には、加齢だけでなく、妊娠・出産や骨盤内の手術など、さまざまな経験が関係します。年齢だけで筋肉の状態や症状の原因を判断することはできませんが、40代・50代で尿もれなどが気になり始めた方が、自分の体に目を向けるきっかけになる体操です。
参考:NIDDK(英語)
ケーゲル体操で期待できること
骨盤底筋トレーニングは、尿もれの治療に用いられる方法の一つです。特に、咳やくしゃみなどでお腹に圧力がかかったときに漏れる「腹圧性尿失禁」や、複数のタイプが重なる「混合性尿失禁」では、専門家の指導下で行うトレーニングが勧められています。
ただし、尿もれにはさまざまなタイプがあり、必要な対応も異なります。この記事だけで症状の原因を決めつけず、生活に支障がある場合は医療者へ相談しましょう。
参考:NHS(英語)
関連記事:尿もれと骨盤底筋の関係について
2. ケーゲル体操のやり方・ステップガイド
ケーゲル体操|初心者向けの基本的な方法
最初に、落ち着いて呼吸できる姿勢を選びます。寝た姿勢と座った姿勢は、同じ動作を行うための選択肢です。両方の姿勢で同じ回数を行う必要はありません。
楽に呼吸できる姿勢を、どちらか選びましょう。
寝ながら行う場合
体を床に預けて取り組む姿勢

あお向けになり、膝を曲げて足を床やマットにつけます。膝は少し離し、肩やお尻に余計な力が入らないようにします。
- 体の支え方:背中を床やマットにつけ、体を支えます。
- 取り組む場面:自宅で横になれるときや、寝る前などに。
座ったまま行う場合
椅子に座り、日常の合間に取り組む姿勢

安定した椅子に座り、足裏を床につけます。膝を少し離し、背中を無理に反らさず、楽に呼吸できる姿勢に整えます。
- 体の支え方:お尻を座面に、足裏を床につけ、上半身を起こします。
- 取り組む場面:デスクでの休憩中など、横になる場所がないときに。
寝ながら行う ケーゲル体操|3ステップ
あお向けで膝を曲げた姿勢を保ち、次の3つの動作を行います。
座ったまま行う ケーゲル体操|3ステップ
椅子に座った姿勢で行う場合も、同じ3つの動作を繰り返します。
- 締める

おならを我慢するときのように、肛門の周囲を締め、膣の周囲も体の内側へ引き上げるイメージで動かします。
- 保つ

息を止めず、まずは3秒を目安に、無理のない範囲で保ちます。
- 緩める

締めた力をほどき、十分に緩めて筋肉を休ませます。
「締める→保つ→緩める」までを1回として数えます。お尻や太ももを強く締めたり、下へ押し出したりせず、骨盤底筋の小さな動きに意識を向けましょう。
どちらの姿勢でも気をつけたいこと
自然な呼吸を続けましょう。
お尻や太ももを強く締めないようにしましょう。
下へ押し出さず、体の内側へ引き上げるイメージで。
参考:NIDDK(英語) / バーンズリー病院(英語)
回数・秒数・休息の目安
表は左右にスクロールできます。
| 項目 | 目安 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 保持する時間 | まずは3秒を目安に | 息止めや力みが出る場合は無理に保たない |
| 緩める時間 | 1回ごとに十分に緩める | 次の動作を急がず、力を抜く |
| 1セットの回数 | 10〜15回を目指す | 動作が崩れる場合は回数を優先しない |
| 1日の頻度 | 3回に分ける例 | 個別の指導を受けている場合は、その内容を優先 |
秒数や回数は体の状態に合わせて調整してください。自分に合う量が分からない場合は、医療者へ確認しましょう。
3. ケーゲル体操を習慣化するコツ

効果が出るまでの期間と続け方
変化には個人差があり、短期間で効果を判断することはできません。NHSの尿失禁治療の案内では、評価に基づいた骨盤底筋の運動プログラムを少なくとも3か月続けることが示されています。これは治療として継続する期間の目安であり、「3か月で必ず改善する」という意味ではありません。
「朝の身支度が終わったら」「午後の休憩中」「寝る前」など、取り組む場面を決めると続けやすくなります。回数だけでなく、呼吸を続けられたか、十分に緩められたかも確認しましょう。
参考:NHS(英語)
4. 骨盤底筋の重要性とケア方法

骨盤底筋が衰えるとどうなる?
骨盤底筋は、骨盤内の臓器を下から支え、排尿や排便のコントロールにも関わる筋肉です。働きが弱くなると、尿もれなどの症状につながる場合があります。
一方で、骨盤底筋は締めるだけでなく、十分に緩めることも大切です。締め続けたり、回数を自己判断で増やし続けたりせず、休息を取りながら行いましょう。
5. 加齢による健康問題とケーゲル体操
更年期を迎える時期の体の変化に向き合う
40代・50代は、更年期を迎える方も多い時期です。ただし、尿もれや痛みなどの症状を年齢や更年期だけの問題と決めつけることはできません。
「この年齢だから仕方がない」と我慢せず、気になる症状が続く場合は婦人科・泌尿器科などへ相談してください。妊娠中・産後・術後・治療中の場合も、始める時期や方法を担当の医療者に確認しましょう。

6. EMS機器を使った骨盤底筋ケア

EMS機器「MYTREX AQUA QUTTO」の活用法
MYTREX AQUA QUTTOは、お風呂で使用する骨盤底筋ケアに特化したEMSトレーニング機器です。使用方法、使用できない条件、注意事項は、公式ページと取扱説明書で確認してください。
本記事で紹介した一般的な体操の根拠は、そのまま本製品の効果を示すものではありません。体調や治療中の病気などで使用できるか迷う場合は、使用前に医療者へ相談してください。
関連記事:EMSを使う骨盤底筋ケアについて
7. 「膣トレ」としてのケーゲル体操

膣トレとは?ケーゲル体操との違い
「膣トレ」は、一般に骨盤底筋を意識して鍛える運動を指す言葉として使われています。膣だけを単独で鍛えるというより、骨盤の底に広がる筋肉の集まりを意識し、締める動きと緩める動きを行うのが基本です。
動いている感覚がつかめない、緩められているか分からない場合は、回数を増やす前に婦人科・泌尿器科などへ相談しましょう。
8. よくある質問(FAQ)
Q骨盤底筋を締めている感覚が分からないときは?
息止め、お尻・太ももの力み、下へ押す動きがないか確認しましょう。それでも分からない場合は、医療者に筋肉の使い方を確認してもらってください。確認・相談の目安はこちら。
Q寝ながらと座ったまま、どちらで行えばよい?
楽に呼吸でき、動きを意識しやすい姿勢を選びます。両方の姿勢で同じ回数を追加する必要はありません。
Q1日何回、何秒くらい行えばよい?
本記事では、保持はまず3秒、1セット10〜15回を目指し、1日3回に分ける例を紹介しています。1回ごとに十分に緩め、体の状態や医療者の指導に合わせて調整してください。
Qやりすぎるとどうなる?
回数が多いほどよいとは限りません。疲れて動きが崩れる、痛みなどが出る場合は中止し、医療者へ相談してください。排尿を途中で止める動きを日々のトレーニングとして繰り返すことも避けましょう。
Qどのくらい続けると効果が期待できる?
体の状態や症状、方法によって異なります。尿失禁治療の指導付きプログラムでは少なくとも3か月の継続が案内されていますが、改善を保証する期間ではありません。
Q続けても変化がない場合はどうすればよい?
練習方法が合っているか、ほかの対応が必要な症状ではないかを医療者へ相談しましょう。回数を増やしたり、機器を追加したりする前に、方法と体の状態を確認することが大切です。確認・相談の目安はこちら。
まとめ

ケーゲル体操は、骨盤底筋を意識して締め、保ち、十分に緩めることから始まります。無理のない姿勢と回数で継続し、動かし方が分からない場合や、痛み・排尿のしづらさ・症状の悪化がある場合は、専門家へ相談してください。
自宅用のケア機器を検討する方は、製品の使用方法と注意事項を確認し、自分の体の状態に合う方法を選びましょう。
関連記事:60代の骨盤底筋ケアについて
参考資料
- 米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK):Kegel Exercises(英語)
米国国立衛生研究所(NIH)を構成する研究機関の一つ。糖尿病、消化器疾患、腎臓・泌尿器疾患などの研究と、一般向けの健康情報を提供する公的機関です。本記事では、骨盤底筋の役割、ケーゲル体操の基本的な方法、回数の目安に関する記述を参照しています。 - 英国バーンズリー病院NHS財団トラスト:Pelvic floor exercises for women(英語)
英国の地域住民に救急、外来、入院、産科・小児科などの医療サービスを提供するNHSの医療機関です。本記事では、体操を行う姿勢と、骨盤底筋を締めて緩める基本動作を参照しています。 - 英国国民保健サービス(NHS):Urinary incontinence – Non-surgical treatment(英語)
英国の公的医療制度が運営する健康・医療情報サイトです。本記事では、尿もれの種類に応じた対応、骨盤底筋トレーニングの位置付け、継続期間の目安を参照しています。



















